校長室の窓から

2024年7月12日 サイエンスリサーチの授業をちょっと見学 

今日の朝礼では昨年の水害からちょうど1年を迎えるにあたって、全校で祈りを捧げました。この夏も全国各地で起こっている水害で被災した方々のために、そして私たち自身もあらゆる自然災害から守られるように・・・

毎日私たちの祈りに耳を傾けてくださっている聖堂のマリア様

 毎週金曜日、昼休みの終わり頃になると、総進コースの3年生全員が一斉に大移動を始めます。どこに出かけるのかというと・・・マリア館にある生物実験室・科学実験室・物理実験室です。そこでは、‟サイエンスリサーチ” の授業が2時間続きで行われています。今日、私がおじゃました物理実験室は、3年E組の「物理から見る地震」というテーマの授業でした。

広々とした普通の実験室の風景。でも何か不思議な音が・・・
水の滴る音や鳥のさえずりが心地よく聞こえてきます。エアコンが無くても涼しく感じるのはこの音のせいかも?

地学であり、物理であり、科学でもある‟地震”を、今日は物理の視点から学ぶという興味深い授業が展開されていました。ちょっとのぞくつもりでしたが、結局最後までご一緒してしまいました。

秋田県の地図を使って、能登半島地震時の地震の波の伝わり方を調べます。その後「揺れがどのように伝わったか」「震度分布はどのようになったか」を自分の言葉で説明します。思考力・文章表現力も養う授業です。
様々な小道具も登場します。ばね(昔懐かしい!?スプリングのおもちゃ)や、天井からつるした先生の手作りの家を使って縦波と横波を視覚的に理解する実験です。

ハサミとのりを使って何かを作り始めました。
 『Swing3兄弟』を作るらしいです。

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出来上がりはこれです。
 自分で作った『Swing3兄弟』を手に取り、「ゆらゆら」「ハイハイ」「ぺっぺっ」と言いながら長周期地震動を実感している生徒たち。

佐藤直美先生は、「正しく知る」ことの大切さについて次のように言われました。地震はいつ起こるか予測はできない。でも、ただ怖がるのではなく、正しく知った上で怖がることが大事だと。しかし…..その「正しさ」はいつも同じとは限らない。ひとつとは限らない。だから、自分を取り巻く世界にアンテナを張り巡らして常に自ら情報収集をして、自分で考えることが大切だと教えてくださいました。

サイエンスリサーチは、生活に身近なテーマを取り上げ、科学的に掘り下げて学ぶ授業です。様々な疑問に向き合い、時には先生にも答えが分からないこともあるそうです。そんな時、助けてくれるのは生徒たちの柔軟な発想力なのだそうです。ここにもまた「主体的で対話的な探い学び」が実現していると感じました。この続きの授業は、夏休み明けにあるそうです。楽しみですね。

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